HOME > エッセイリレーエッセイ2018年視覚障害(2018年9月)
エッセイ

視覚障害

幡 野 博 基 会員 

1 はじめに

 平成29年1月から、弁護士法人多摩パブリック法律事務所で働いております、69期の幡野博基(はたのひろき)と申します。

 最近、視覚障害を抱えたお笑い芸人の方が話題になっておりますが、私も、両眼について、弱視の視覚障害を抱えております。視野の中心部が欠け、暗いところではより見えにくくなる、という状態です。中学一年生の夏ごろから急に視力が落ち始め、現在では、両眼とも0.02〜0.03くらいの視力になっております。

 このような目を持ちつつ、仕事ができているのは、支援器具を使用していることと、周りの方のご配慮があるお陰です。今回のエッセイでは、私の使用している支援器具を紹介させていただき、皆様にお願いしたいご配慮についても、書かせていただきます。また、視覚障害者サロンについても、簡単に紹介させたいただきます。

 視覚障害をお持ちの依頼者がいらっしゃる方の参考になればと思います。

 

2 支援器具について

 まず、私は、白杖と拡大読書機の2つの支援器具を使用しております。

 白杖は、折り畳み式のものを使用しています。杖がなければ歩行できないわけではないですが、目が悪いことを周囲の人に気づいてもらうために、地面から腰までの長さの杖を携帯しています。周囲の人への注意喚起を目的とした杖を「シンボルケーン」と言ったりします。杖がないと歩行ができない方は、地面から脇下くらいまでの長さのある長めの杖を携帯しますが、私は使用しておりません。

 拡大読書機は、ポータブルタイプのものを使用しており、文字を大きく画面に映すことができます。この機械のおかげで、細かい文字を読む仕事もできるようになります。充電式で、連続して約3時間しか充電がもたないため、会議や尋問等、長時間の予定がある場合には、充電がもたない場合もあります。裁判所の刑事の期日の際には、延長コードの用意をお願いして、充電器をつないだまま期日に臨むこともあります。20万円くらいするものが多いので、日常生活用具給付制度を利用して、1割の自己負担で購入するのが一般的です。

 

3 皆様にお願いしたいご配慮

 私は、人の顔を識別するのが苦手ですので、お声がけいただく際には、「○○です。」とお名前をおっしゃっていただいてからお声がけいただけると助かります。

 また、パワーポイントを使用する会議・研修等でご一緒する場合には、スクリーンを見ることが大変ですので、スライドを紙媒体でもいただけると、私も参加しやすいです。

 資料や証拠の読み合わせをする場合には、資料のどこを読んでいるのかは、なるべく特定しながら読み上げていただけますと、私も話についていきやすくなります。

 

4 視覚障害者コミュニティについて

 多摩地域には、自治体によっては、視覚障害者のサロンがある自治体があります。私自身は、弁護士になってから、清瀬市にあるサロンに参加したことがあります。

 そういったサロンは、支援器具に関する情報や、福祉サービスの情報を得る場になっております。また、趣味等を共有する場にもなっております。

 視覚障害をお持ちの依頼者がいらっしゃる方は、ぜひご紹介ください。

 

5 おわりに

 業務の中で、皆様にヘルプを求めたり、ご迷惑をおかけしたりすることが多々あるかと思います。大変恐縮ではございますが、何卒、よろしくお願いいたします。

 

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