HOME > エッセイリレーエッセイ2018年模擬評議(2018年11月)
エッセイ

模擬評議

船戸 暖 会員 

1 模擬評議とは

 本年で第3回目を迎える模擬評議(10月2日、3日開催)は、本稿が掲載される頃には終了していることと思います。この模擬評議は、多摩支部では平成28年に始まり、今年まで3年連続で実施されています。

 模擬評議では、初日の午前中に実際の事件を基にした記録を使って模擬裁判を行い、その裁判について午後から2日目の15時頃まで模擬評議を行い、判決を言い渡します。模擬裁判は、実際の法廷で法曹三者が行い、裁判員役は一般市民の方にご担当いただき、模擬評議は中継されて別室でその様子を見ることができます。その趣旨は、非公開である評議の様子を公開し、法曹三者において審理や評議のあり方について議論を深めることにあります。

 

2 模擬評議との関わり

 私は、多摩支部での模擬評議には、3回全てに関わっています。

 第1回目の模擬評議のとき、私は69期司法修習生として立川で修習をしていました。立川支部では全国的に見ても多くの裁判員裁判が係属しているのですが、私が刑事裁判修習をしていた約2か月の間は、なんとどの部でも裁判員裁判の公判が開かれず、私は実際の評議を傍聴することができませんでした。これが悔しかった私は、選択修習でも合計5週間の裁判修習を選択したのですが、その期間にも公判が開かれることはありませんでした。それを見かねた(?)裁判所が、本物ではないけれども傍聴をさせてくれたのが第1回目の模擬評議でした。

 第2回目の模擬評議では、登録1年目の弁護士としてはややフライング気味に1月から刑事弁護委員会の模擬評議PTに参加し、運営スタッフとして模擬評議に関与しました。

 そして第3回目では、弁護人役として模擬裁判に出ます。自分が行った裁判の評議を見る機会は他にありませんので、非常に楽しみである一方、前2回が情状事件であったのに対して今年は初の試みとして有罪無罪を争う裁判を行うため、プレッシャーも感じております。果たして私は無罪判決を獲得することができたのでしょうか。

 

3 お願い

 毎年恒例となりつつある模擬評議ですが、毎回一番苦労しているのは裁判員役をご担当くださる方を集めることです。裁判員役は補充裁判員1名を含む7名必要なのですが、平日丸2日休まなければならないことのハードルが非常に高いです。そこで皆様にお願いなのですが、周囲に模擬評議の裁判員役にご興味のありそうな方がいらっしゃいましたら是非お声掛けいただき、お近くの刑事弁護委員会の人間にご連絡いただけないでしょうか。薄謝ですが日当もあり、おいしいお弁当も出ます。模擬評議は、一生のうちに選ばれるかわからない裁判員について、本物の法廷、裁判官、検察官、弁護士という実際に近い形で体験をすることのできるものです。これまで

に裁判員役として参加していただいた方々にも、貴重な機会であり、参加して良かったというお言葉をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、おそらく来年も模擬評議は実施されると思いますので、是非傍聴にもいらしてください。

 

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